kzi-workshop 【電子工芸作品の作り方】

電子工芸作品の作り方と、kzi-workshopのハンドメイド作品についての情報発信していきます。

ハンドメイド市場はもう飽和状態なの?

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 国内最大のハンドメイドマーケットプレイスサイトのminneを運営するGMOペパボ株式会社は、IRニュースで、月次のminneアプリのダウンロード数と月間の流通総額を公表しています。

 

2017.08.02  平成29年12月期7月度「minne(ミンネ用)」の月次報告(171KB)

 

 その資料を見てみると、ダウンロード数は一定の増加を続けているのに関わらず、流通総額は、最近は前月比を割り込むことが多くなったり、前年同月比で見ても伸び率が明らかに低くなって来ています。

 

 これは、ハンドメイドブームの終わりを示唆し、ハンドメイド市場の成長が終わりに近づいていることを示しているのでしょうか?

 

 自分は、ハンドメイド市場の成長は今後も続く余地はあると思っているのですが、直近のハンドメイドブームは収束しつつあり、また次のブームが来るのを待つ段階にあるのではと考えています。 それでは、直近のハンドメイドブームとはどんなものだったか、簡単に振り返ってみます。

 

 

 上記のニュースを見てほしいのですが、2016年1月にminneで販売された作品のカテゴリーの記載があります。アクセサリーが43%と圧倒的シェアを持っています。素材・材料もアクセサリーを作るためのものが含まれていると推測すると、2016年1月の時点での、minneで販売されたモノの約半分はアクセサリー関連であったといえるのではないでしょうか。

 

 ということは、直近のハンドメイドブームのけん引役は、アクセサリー作りにあったと考えられます。では、アクセサリー作りがブームになった原因はなんでしょうか。それは、UVレジンとUVライトを使用したクラフトホビーの普及にあったのではと思います。UVレジンという素材を使ったクラフトホビーの技法が一般に普及したため、その技法を使いハンドメイド作家さん達が、ハンドメイドで面白い作品を沢山開発したことが直近ハンドメイドブームのきっかけになったのではないでしょうか。

 

 ですから、現在のハンドメイド市場が飽和状態に近づいているように感じるのは、UVレジンという素材を使ったクラフトホビーの技法での作品開発の可能性が、ハンドメイド作家さん達の試行錯誤により開発されつくされて来たことにより一種の限界に近づきつつあり、面白い作品が新たに生まれにくくなっているのが大きな原因の一つではと思えるのです。

 

 このような状態を打破して新たなブームを起こすためには、次のような二つのアプローチが考えられます。一つは、UVレジンに代わるクラフトホビー用の魅力的な素材を見つけてきて一般に普及させる。もう一つは、UVレジンの可能性を探り面白い作品を開発してきたアクセサリー作家さん達が積極的に自分の技法を公開して一般的なUVレジンのクラフトホビーの魅力とレベルを今より引き上げて、より高次なレベルでの作品作りのブームを起こすことだと思います。

 

 以上が、自分なりのハンドメイド市場はもう飽和状態なの?の問に対する現在の考えです。自分が普及に取り組んでいる電子工芸はブームになる気配すらありませんが、積極的に自分の技法を公開する活動は続けていきますので、kzi-workshopを今後もご支援の方どうぞよろしくお願い致します。

 

 

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